「廻光 いわきからの贈り物」
Guggenheim 1 
廃船組立てに不安
廃船組み立てに不安
なんとかなりそう
廃船組み立ては
 ほとんど完成だが・・
蔡さんの個展タイトル
 I want to belive
嬉しかったこと沢山!
カナダ国立美術館
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ケネディ空港に到着したいわきチーム

Photo Ono Kazuo
13時間弱、飛行機に乗って朝10時、ニューヨークケネディ空港に到着した。予定より早く着いた為まだ迎えは来ていない。しばらく待つと3ヶ月前、船の切断に来た時世話になった蔡スタジオの運転手が、ニコニコして現れる。彼は中国人で、私たちに対してすごく親切だった。前回親しくしてくれたこともあり私にラオポンヨウ(古くからの友人)と笑って握手を求めて来た。

2台の車に分乗してホテルに向かった。途中蔡さんの奥さんから長旅のねぎらいの電話が入り、今日のスケジュールが伝えられる。ホテルにチェックインして昼食を食べてから美術館へ来てほしいという。まだ1時前のためホテルの部屋の準備ができてない。いわきチームのメンバーは全員時差ボケで“ぼーっ”としている。

通訳の麻生さん

Photo Ono Kazuo
急に藤田君が自分のトランクが無いと言いはじめる。続いて名和君も黒いバッグが無いと言う。まいったという感じだ。結局藤田君のトランクは空港に置き忘れて来たのがわかり後日届き、名和君のバッグは送迎の車の中にあった。今回も通訳の仕事をしてくれるニューヨーク在住の麻生君がホテルで待っていてくれ、彼の手際の良さに助けられた。 チェックインを済ませグッゲンハイム美術館へ向かう。ホテルからタクシーで10分かからず、チップを入れて10ドル前後だ。美術館に到着すると蔡さんが出迎えてくれる。相変わらずの笑顔が私たちいわきチームをほっとさせる。
 
蔡さんが美術館内を案内してくれる
Photo Ono Kazuo
最上階にある船の展示場まで螺旋式の展示場を蔡さんが案内してくれる。館内に入った途端作品のインパクトに驚かされる。次から次と今まで図録で見たことのある作品が展示されている。世界各国の有名美術館に収蔵された作品だ。ベネチアビエンナーレで金獅子賞を取った作品も中国人のアーティスト達により粘土で再生されている。今回の蔡さんの個展のために百数十人のスタッフが動いているという。

展示場に到着早々、美術館のスタッフが準備して待っていたので作業に取りかかったのだが、全くうまくいかなかった。いわきチームは荷物紛失や長旅の疲れもあり集中力がない。今回は全員時差ボケがひどく腰を下ろした途端に寝てしまう。ニューヨークの午後は日本の夜中なので、眠くなるのは当たり前なのだ。私は、「時間に余裕があるので焦らず安全第一でやりましょう」と宣言する。美術館スタッフもほっとしたような感じだ 。

美術館スタッフに組立ての手順を説明する

Photo Ono Kazuo
去年11月、切断に来た時の美術館スタッフの参加が少ないのが気になった。私が期待していたスタッフの一人は辞めていた。もう一人は休みだという。夕方6時までの作業終了まで一カ所の組み立てもできず、私にはかなりのプレッシャーが残った。蔡さんは全く心配していないようで、いわきチームと再会できたことに心からの喜びを表現してくれていた。

蔡さんの友人宅からNew Yorkの夜景を見る

Photo Ono Kazuo
蔡さんの中国人の友人が、お正月(春節)のお祝いを兼ねて夕食に招待してくれているので一緒に行きましょうと誘われる。全員で行くことになった。歩きながら蔡さんが招待者のことを紹介してくれる。かなりのお金持ちでジェット機を二機持っていて、その飛行機で蔡さんも中国へ何度か行ったそうだ。今回のグッゲンハイムの個展のスポンサーでもある。その住まいは三方向がガラス張りで、ニューヨークの夜景を楽しみながらの食事となった。飲んだり食べたり、ニューヨークの最初の夕食を堪能した 。