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ニューヨークでは、うれしい事がたくさんあった。VIP招待のパーティで蔡さんは、いわきとの交流をスピーチの中で話してくれた。パーティ参加者全員が私達の方を見て、賞賛の拍手をしてくれた時は本当に感動した。
アエラの取材を受ける
Photo Kanno Yoshio |
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また、日本から雑誌「アエラ」の担当者が取材に来ていた。彼女は、組立て制作中に蔡さんに粘り強く取材をし、蔡さんと私達のいわき市平との関係にも興味を持った。蔡通信を彼女にプレゼントすると翌日、「いわきの人達は何故リスクのある中、蔡さんを手伝っているのですか」と率直な質問をしてきた。私は「一緒に何かする事が楽しかったので」と答えた。興味をもって貰えた事がうれしかった。雑誌に載ったらもっと面白い。
「廻光-いわきからの贈り物」を買ったスイス人ともパーティで話が出来た。彼はこの作品をスイスの山にガラスの展示場を作り、展示する構想を話してくれた。これもうれしかった。
パーティでに賑わう美術館内
Photo Kanno Yoshio |
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21日のパーティは、来場者が2400人もいた。一緒に制作を手伝ってくれた美術館のスタッフや蔡スタジオのスタッフは、みんな晴れやかな顔をして、廃船の作品が立派に出来た事を喜んでくれた。時差ボケで悩まされながらの疲れも一気に吹っ飛ぶような賑やかさだった。
この後、グッケンハイム美術館館長の自宅にいわきチームが招待された。緊張しながら参加したが、館長は大変気さくで、私達と一緒に喜んで記念写真を撮ってくれた。志賀武美君が、廃船引き上げ時から着ていた彼の会社のハッピをプレゼントすると館長は、すぐ着てくれた。真木さんが制作したスプーンと皿、ぐい呑みをプレゼントすると、館長の奥さんが7回も「ビューティフル」を連呼して気に入ってくれ、館長はお礼といって我々全員に写真にサインをしてプレゼントしてくれた。サウジアラビアにもグッケンハイム美術館を造るという。そのサウジアラビアの砂漠をバイクでツーリングした時の写真だった。館長は日本が好きで、別荘にはかなり大きな露天風呂があると言い、次回はそこへ来てくれと招待される。幸せな気持ちになる。蔡さんと奥さんの呉さんも、館長と私達の交流を見ていてすごく喜んでくれる。帰りには、他のお客様がいたにもかかわらず、館長も蔡さんも私達を出口まで見送りに来てくれた。
22日朝、ホテルをチェックアウトして飛行場へ向かおうとした時、ホテルの従業員から重たい紙袋を渡される。中には美術館の今回の企画の長であるモニカからメンバー全員へのプレゼントとして図録7冊が入っていた。そして日本語で書かれたメッセージが各人宛に添えられている。メッセージには「グッケンハイム美術館の蔡國強展のためにニューヨークに来て下さってありがとうございます。いわきの皆様のおかげで、Reflection-Gift
from Iwakiを実現することができました。どうもありがとうございます。」と達筆な日本語で書かれてあった。
完成した作品「廻光-いわきからの贈り物」 Photo Kanno Yoshio |
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