|
蔡氏へのインタビュー |
|
引き上げ作業1日目
砂の重みで引き上げが出来なかった
|
|
最初コンセプト持って行ってなかったから、いろいろ可能性を探した。海の海岸線で沈んだ船を見つけたですね。そのときは海水が少なくなると砂浜から船が出てくる。うわ〜すごい船、びっくりしたです。いわきの北洋船ですね。昔のいわきは先祖代々ああいう船を使ってヨーロッパロシアまで行っていたらしいですよ。やがて日本は鉄の船、現代化したけど昔の木造船はほとんど歴史とともに沈んだですよ。だからいいなあ〜地元の人々と話してね、そういう過去の歴史を掘りましょう、もう一回掘ることで自分の祖先と対話しながら、そこからメッセージ発生するという考えです。
いろんな方に声をかけて、ボランティアいっぱいやって来て機械持つ会社もいっぱいやって来て掘ること手伝ってくれました。大きな社会運動になった。それも毛沢東的なやり方でしたけど。力ないけど運動を作ると力をすごく吸収するですよ。結局ボランティアたちはいろんな力持っているから、美術館の学芸員や美術館のお金以上に可能性いっぱいあるですから。私の現代美術の可能性どこにあるか、想像力(創造力?)、力、そして相手が共鳴してくれる可能性、つまり美術を超えれば無限な可能性あることです。ただし美術は超えて、いろんなことやっても、最終的には美しい・・・想像力(創造力?)・・・新しい美術にならなければ、やることはただ、一般的な社会的なプロジェクトになるだけ。
引き上げの打ち合わせをする蔡氏(右端)
とボランティア |
|
アートでやること、どんなに遠くに行ても最終的にはアートに戻らなければ残念なことになる。いわきの方も私がやりたいのはアートと知って、私のことを手伝いながら、汗を流し、力もよく働いて、苦労して、最後は面白いアートになったことのうれしさと喜びを、やはりそこまで見せなければいけないですよ。みんなそこを感じたですからね。その後でカナダの国立美術館で、またワシントンDCのスミソニアン美術館でワンマンショーやるとき、みんなまたもう一隻発掘して、どうぞ蔡さん使ってください、掘り出してくれた。なぜならばわたしは必ず美しい作品にしますから。いわきの祖先たちが作ったその船は廃材になったけれど、私にあげるとどんな国でも美しいものに変形できるから。その点を信じるです。ただのコンセプトから出発して、コンセプトで終わりじゃないですよ。
|
|
|